帰ってきた。
(こっちに)
実家に帰ると、以前は当たり前だったものが全て違ったものに見えてしまってもうここは私のよく知る場所ではないと思う。一人暮らしの狭い部屋に帰ると、相変わらず仮住まいの姿からの進歩は無く居心地の悪いままでここは私の帰るべき場所ではないと思う。長い旅行から私は未だ帰路につけていないような感覚。
甘い過去は私(たち)を追い詰めるばかりです。今は確実に余生を生きている。「ただ死を待つのみ」と言ってのけた大学の友人の言葉は、大袈裟でも比喩表現でも無い事を当たり前のように知っていて、すっと胸に落ちて溶けることなく奥のほうに沈殿する。だからこそ甘い過去が必要なのも知っている。私は全てが怖くて受け入れる事も戻る事ももちろん進む事も出来ずに毎日を消化して偉い偉いと自分で自分を褒めて眠りにつくのです。おろろん。