横浜の住宅街にある商業高校の近くを通ると、金管楽器の音が聞こえた。吹奏楽部が音出し練習をしている音だと直ぐに気が付いた。自分の高校の風景をつい思い出し、制服を着ている私を連想した。あたまの中の私は、17歳のままだった。
放課後の校舎の空気に混じる金管楽器の音が好きだったな。私は吹奏楽部でも何でもなかったけど。あの音を聞くと、授業が終わったのだという合図のようで、私は幸せだったのです。