右手に剃刀左手にマイク 心臓にビートを

物心ついた頃からあったカーテンが新しくなりブラウン管のでかいテレビが地デジ対応のぺらぺらのやつになり、私の実家も様変わりしていて若干落ち着かなくなっちゃったとは言え匂いと空気は相変わらずな家族が寝静まった後のリビングルームにて、昔使ってたパソコンをぼんやり弄くり回していたらなんかもぉ今となってはあまり思い出しても仕様が無い部類の昔のことばっかり思い出しちゃってドーンと落ちる夏の終わり。私ったら暇さえあれば親の目盗んでパソコンばっかり弄くって16歳から23歳までの思い出なんてネット上が8割方じゃないのって勢いだもんで、古いパソコンの中にはちょっとばかし人には大きな声で言えねえなって青春時代(+アルファ)の出来事が事細かに染み付いているのです。
(当時の私の思考を分析してみろって言うほうが無理で、ただ私は常に追われていた気がする。今の自分が完全体ではないと、早く完全体にならなきゃいけないと、ひたすら焦るだけの毎日。もう必死よ。何かに必死よ。今の私は果たして完全体になれたのかしら?ううん全然そんな気がしないんだけど。)
そんな昔の出来事を思い出してはひとり戦慄する。もう私以前のように向こう見ずに欲望に忠実な行き方が出来ないみたいです。それなのに欲望の大きさや向こう見ずなところはちっとも変わっていないんだもの、一方的に押さえ込むしかないじゃないか。こわい!スイッチが切り替わるのなんて簡単過ぎる。今がたまたま仕事や周りの人たちの環境で安定しながら生きてるけれど、今日私がパンドラの箱(=古いパソコン)を開けてしまったようにいつどうなるのか予測不可能。私自身が予測不可能。怖い。また私は全てを放り投げたくなるときが必ず来るのだ。そして今いただいている安定だってきっとそれは本物じゃない。足元見ると落ちるのが怖いからずっと天井向いてるだけ。
本当は全部捨てずにいたい。夜の冷たい空気も、鼻先の湿った犬の体温も、グラスを持つ手が震えていた彼の指先も、あの子のやさしい掌も、洗濯物の匂いも、あれもこれも、良いことだけじゃなくて悪いことも全部、それが私を構成する一部だと胸を張っていたい。けど、そうするにはちょっと私のキャパが狭すぎたようなので、しかも頭も悪く取捨選択が出来ないので、全部を一度に捨ててしまうのです。そんなんでここから先、どうするんでしょうね?まぁ誤魔化しながらやっていく筈だよ。私図太いから。あはは。もう自分しかわからない暗号みたいな日記だけどさ。死にたいって笑ってたあの頃の私は嘘じゃないけど本当でもなかった。でもそうする事でしか自分を守れなかった。今だって同じこと。かっこわるくてすみません。同じところをぐるぐる這いずり回っているだけなのに人にそれを告げる事が出来ないから、まるで成長しているかの如くハリボテで誤魔化して生きてる。開き直る事も出来ず明日も明後日も。